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新会社法でここが変わった

 近年、会社法は毎年のように改正されてきました。そして、平成18年には、今までの会社制度を抜本的に見直した新会社法が施行されました。この新会社法によって、これからの会社のあり方、経営の仕方が大きく変化しました。
 ここからは、新会社法の施行によって、今までの会社設立と異なった点を紹介したいと思います。改正点(とりわけ会社設立に関係が深いもの)を一覧としてまとめましたので、まず一読していただければと思います。
  改正前 改正後
会社の種類 有限会社、株式会社、合名会社、合資会社の4種類。 有限会社は新設できなくなります。新たに合同会社(LLC)が加えられ、株式会社、合同会社、合資会社、合名会社の4種類になります。
資本金 原則として、最低でも有限会社は300万円、株式会社は1000万円の資本金が必要です。ただし特例を利用した場合は1円からでも設立可能。 会社の種類を問わず、最低資本金の制限はありません。いくらからでも会社の設立が可能です。
出資払込金の証明方法 銀行等の金融機関が発行する「出資払込金保管証明書」が必要です。 発起設立の場合は通帳のコピーで足ります。
現物出資 資本の5分の1かつ500万円以内なら、検査役の調査不要 500万円以内なら検査役の調査不要
役員の数 株式会社の場合取締役3名以上、監査役1名以上が必要です。 株式譲渡制限会社なら取締役が1名から株式会社を設立できます。
役員の任期 取締役2年・監査役4年
(委員会等設置会社を除きます)
取締役2年・監査役4年
株式譲渡制限会社なら最長10年に延長可能です。
会計参与 規定なし 公認会計士または税理士が会計参与として関与可能になります。
類似商号の
制限
同一市区町村内に類似した商号で同一の営業をしている会社がある場合登記できません。 同一住所において同一の商号の場合のみ登記できません。
会社目的 会社目的には「明確性」「適法性」が要求されます。 違法な目的などは登記できないが、ある程度包括的な記載が可能になります。

有限会社が廃止されたことにも注目!

 新しい会社法のもとでは有限会社が新設できなくなるだけで、既存の有限会社がすぐになくなってしまうということではありません。そういった意味では、有限会社の廃止というよりは有限会社と株式会社の統合といった方がわかりやすいかもしれません。
 新しい会社法では、株式会社に一本化した上で、現在の株式会社のハードル(資本金や役員の数)を取り払われました。ですから有限会社をすでにお持ちの方は、有限会社のまま存続させるか、株式会社に組織変更するか選択することができます。現在、役員が1人のみの有限会社であっても、新しい株式会社の場合ですと役員1人でも大丈夫(株式譲渡制限を設ける場合)ですので、比較的容易に組織の変更ができるのではないかと思います。

 以上のように新会社法のもとでは有限会社と株式会社が統合されるので、新しい株式会社はいろいろな形態の株式会社が認められるようになります(取締役会や監査役を置かない会社など)。複雑になってしまうことは否定できませんが、その分その会社にあった独自の機関設計ができるようになります。

新しい株式会社

 法改正後の新しい株式会社は、今までになかったような規定がたくさん盛り込まれました。そのなかで重要と思われるものをいくつかご説明していきたいと思います。

自由な機関設計

有限会社の制度を取り入れた株式会社が登場します。個々の事情に応じて、取締役のみの会社、取締役と監査役の会社のように、今までとは違ってある程度自由な機関設計が可能になります。ただし、株式会社である以上、株主総会は必ず設置しなければなりません。

取締役の資格

株式譲渡制限会社であれば取締役は株主に限るという定款も有効になります。また、旧法では破産者で復権を得ていない方は取締役になることができませんでしたが、今はこの規定がなくなり、再チャレンジが可能になっています。

取締役の任期

旧法では、取締役の任期は最長2年ですので、2年ごとに役員の登記をしなければなりませんでした。改正後は株式譲渡制限を設ければ任期を10年に延長することが可能です。これによって煩雑な手続きも軽減されました。

取締役の責任

旧法では、取締役会において、ある決議に賛成した取締役については、その行為をしたものとみなされ責任を追及されることもありました。新会社法においては「過失責任の原則」が採用され、原則として任務懈怠がなければ会社に対して責任を負わなくとも良いということになりました。

取締役の解任

旧法では、取締役を解任するために株主総会の特別決議が必要でしたが、改正後は普通決議で解任できるようになりました。したがって以前に比べ取締役の解任は容易になります(ただし、定款の規定にもよります)。

会計参与

株式会社は定款で会計参与を定めることができるようになりました。会計参与とは、取締役・執行役と共同して、計算書類を作成することを職務とする人です。会計参与は公認会計士、監査法人、税理士または税理士法人でなければなりません。

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